カスハラ対応とは?初動対応・企業の対策と法改正のポイント | RightDesk
カスハラ対応とは?初動対応・企業の対策と法改正のポイント

カスハラ対応とは?初動対応・企業の対策と法改正のポイント

カスタマーハラスメント(カスハラ)は、暴言や不当な要求、長時間の拘束などによって、従業員の就業環境を害する行為です。対応を誤ると、現場の負担が増えるだけでなく、離職や業務停滞につながるおそれもあります。

改正労働施策総合推進法の施行に伴い、2026年10月1日から、すべての事業主はカスタマーハラスメントを防止するための措置を講じることが義務となりました。従業員を守る方針の周知や相談体制の整備など、組織としての対策が必要です。

本記事では、カスハラの判断基準や初動対応の6ステップ、企業が取り組むべき対策、法改正のポイントを解説します。

出典: 厚生労働省「職場におけるハラスメントの防止のために」

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カスタマーハラスメント(カスハラ)とは?対応前に知っておきたい基本

LINEの問い合わせ対応を効率化する4つのポイント

カスタマーハラスメント(カスハラ)は、顧客や取引先などの行為によって、従業員が安心して働ける環境が損なわれる問題です。暴言や脅迫だけでなく、不当な要求や長時間の拘束、執拗な言動なども該当する可能性があります。

上司や同僚など職場内の関係で生じるパワーハラスメントとは、行為者や発生場面が異なります。ただし、商品やサービスに対する正当な苦情や改善の要望は、それだけでカスタマーハラスメントに該当するものではありません。

カスハラかどうかは、顧客の要求内容や言動、従業員への影響などを踏まえて総合的に判断します。企業は明確な判断基準を設け、適切な顧客対応と従業員の保護を両立させる必要があります。

厚生労働省が実施した「令和5年度 職場のハラスメントに関する実態調査」によると、労働者の10.8%が過去3年間にカスタマーハラスメントを経験したと回答しています。

全国の20〜64歳の労働者8,000人を対象とした調査であり、従業員を守るための対策が求められる背景を示しています。

出典:厚生労働省|職場のハラスメントに関する実態調査について 

社会通念上の範囲を超えるカスハラと判断される3つの基準

厚生労働省は、職場のカスタマーハラスメントを判断する際の要素として、次の3つを示しています。

  1. 行為者: 顧客や取引先、施設の利用者など、法律上の「顧客等」に該当する者の言動であること

  2. 言動の相当性: 業務内容やサービスの性質を考慮しても、社会通念上相当と認められる範囲を超えた言動であること

  3. 就業環境への影響: 顧客等の言動が原因となり、従業員の就業環境に悪影響が生じること

カスハラに該当するかを判断する際は、要求内容だけでなく、言動の手段や態様、頻度、継続性なども確認します。特定の発言だけで一律に判断せず、発生した状況や労働者への影響も含めて総合的に判断します。

カスハラと正当なクレームの違い

正当なクレームとカスハラを区別するには、顧客の要求内容と、要求する際の手段・態様を分けて考える必要があります。

正当なクレームは、商品やサービスの改善につながる大切な意見です。適切なクレーム対応は、消費者との信頼関係や顧客満足度にも関わります。そのため、不満を伝えたという理由だけでカスハラと判断せず、内容や言動を総合的に確認しましょう。

比較項目

正当なクレーム

カスハラに該当する可能性がある言動

要求内容

商品交換やサービス改善など合理的な要求

契約範囲を大きく超える要求や根拠のない金銭要求

手段・態様

社会通念上許容される範囲で伝える

暴言・脅迫・威圧・人格否定などを伴う

頻度・時間

問題解決に必要な範囲で行う

同じ要求を執拗に繰り返す、長時間拘束する

就業環境への影響

通常の顧客対応の範囲に収まる

労働者に身体的・精神的な負担を与え、就業環境を害する

顧客が強い口調で意見を伝えたという理由だけで、直ちにカスハラと判断してはいけません。要求内容とその伝え方を分けて確認し、正当なクレームには適切に対応しましょう。

カスハラに該当する可能性がある具体例

カスハラに該当する可能性がある言動には、暴言や脅迫のほか、不当な要求や長時間の拘束、執拗な連絡などがあります。厚生労働省の資料でも、身体的・精神的な攻撃や威圧的な言動、継続的な要求などが具体例として示されています。

ただし、同じ言動でも、要求内容や頻度、対応時間などによって判断は異なります。以下では、代表的なケースを紹介します。

暴言・脅迫・威圧的な言動

従業員への人格否定や侮辱、脅迫、大声での威圧などは、カスハラに該当する可能性があります。たとえば、「無能だ」「辞めさせてやる」といった発言や、危害を加えることをほのめかす言動などです。

また、土下座の強要や物を投げる行為、身体的な接触を伴うケースでは、従業員の安全確保を優先しなければなりません。身体的な危険がある場合は、必要に応じて警察への通報も検討します。

過剰な要求・長時間拘束・執拗な言動

契約内容を大きく超えるサービスの要求や、根拠のない返金・金銭補償、過度な謝罪を求める行為も、カスハラに該当する可能性があります。

同じ要求を何度も繰り返す、長時間にわたって電話を切らせない、店舗に居座るといった行為も注意が必要です。要求内容だけでなく、対応時間や頻度、従業員への精神的な負担も踏まえて判断します。

カスハラか判断が難しいグレーゾーンの事例

商品に不具合があり、交換を求めること自体は正当な要望です。しかし、その過程で担当者への暴言を繰り返したり、何時間も拘束したりすれば、カスハラに該当する可能性があります。

判断が難しい場合は、要求内容と実際の言動を整理し、複数人で状況を確認しましょう。

2026年10月からカスタマーハラスメント防止対策が義務化

2026年10月1日に施行された改正労働施策総合推進法により、すべての事業主はカスタマーハラスメントを防ぐための措置を講じなければなりません。カスハラの発生を防ぎ、被害を受けた労働者を守るための体制整備が求められます。

厚生労働省は2026年2月に、事業主が講ずべき措置を定めたカスタマーハラスメント防止指針を告示しました。企業は指針に沿って、相談体制や対応方針などを整備する必要があります。

カスハラ対策を義務化する法改正の概要

今回の法改正では、顧客等の言動によって労働者の就業環境が害されないよう、事業主に雇用管理上の措置を講じる義務が新たに設けられました。

対象となるのは、店舗やコールセンターなど顧客と直接接する職場に限りません。取引先や施設の利用者など、事業に関係する相手から社会通念上許容される範囲を超えた言動を受けるケースも含まれます。

なお、「カスハラ防止法」という名称の独立した法律が新たに制定されたわけではありません。労働施策総合推進法などの改正によって、カスタマーハラスメント対策が事業主の義務として位置付けられています。

労働者を守るために企業に求められるカスハラ防止措置

厚生労働省の指針では、企業に対してカスハラへの対応方針を明確にし、労働者へ周知することなどを求めています。主な措置は以下のとおりです。

  • カスハラを容認しない姿勢を示し、従業員を守る方針を社内で明確にする

  • カスハラの内容や対応方法を労働者へ周知する

  • 相談窓口を設け、問題発生時に対応できる仕組みを整える

  • 問題が起きた際は、状況や経緯を速やかに整理し、事実を確認する

  • 被害を受けた労働者への配慮や再発防止策を行う

  • 特に悪質なカスハラへの対処方針を定め、従業員への周知と対応体制の整備を行う 

  • 相談者などのプライバシーを保護し、相談を理由とした不利益な取り扱いを防ぐ

カスハラ対策では、現場の担当者だけに判断や対応を任せない体制づくりが欠かせません。企業全体で対応方針を共有し、発生した際に相談やエスカレーションができる環境を整えておく必要があります。

出典:厚生労働省|カスタマーハラスメント防止指針(令和8年厚生労働省告示第51号) 

カスハラを受けたときの対応方法

カスハラの対処法は、相手の要求内容や言動の程度によって異なります。発生した際は担当者の判断だけで対応せず、事実確認からエスカレーション、記録まで組織的に進めましょう。

初動の手順を決めておけば、従業員の負担を軽減しながら、状況に応じた対応につなげられます。ここでは、カスハラを受けた場合の基本的な流れを6つのステップで確認します。

なお、暴力や脅迫など差し迫った危険がある場合は、手順にかかわらず従業員の安全確保を優先してください。

1.相手の話を聞き心情に配慮する

まずは相手の話を遮らず、何に不満を感じているのかを確認します。感情的に反論せず、落ち着いて話を聞く姿勢が基本です。

この段階では、事実関係が確認できていないため、自社の過失を認めるような謝罪は避けます。「ご不快な思いをされたことについて、お詫び申し上げます」など、相手の心情に配慮した謝意を示す方法があります。 

2.事実関係と顧客の要求内容を確認する

次に、いつ・どこで・何が起きたのかを整理し、顧客が何を求めているのか確認します。購入履歴や契約内容、過去の問い合わせ履歴など、客観的な情報との照合も必要です。

確認に時間がかかる場合は、その場で結論を出さず、回答時期を伝えていったん対応を区切ります。事実を確認しないまま要求を受け入れたり、反対に拒否したりするのは避けましょう。

3.正当なクレームかカスハラかを判断する

事実関係を整理したら、前述した判断基準に沿って正当なクレームかカスハラかを確認します。要求内容だけでなく、言動の手段や態様、継続性、労働者の就業環境への影響も判断材料です。

担当者の主観だけで決めると、対応にばらつきが生じるおそれがあります。判断基準を社内で共有し、必要に応じて複数人で確認できる体制を整えておきます。

4.担当者だけで抱えず責任者へエスカレーションする

暴言や脅迫が続く、担当者の権限を超える要求を受ける、対応が長時間化するなどの場合は、上司や責任者へエスカレーションします。また、従業員が危険や強い精神的負担を感じた場合は、対応が長引く前でも速やかに相談・報告することが重要です。

報告ルートや判断基準の明確化に加え、情報共有の体制を整えておくことで、状況に応じたスムーズな引き継ぎが可能になります。詳しくは、「エスカレーションとは?意味・対応フローとルールを解説」もご覧ください。

5.必要に応じて対応を中止し警察・弁護士へ相談する

不当な要求や著しい迷惑行為が続く場合は、対応を無制限に続ける必要はありません。対応できない理由を伝えたうえで、必要に応じて通話や面談を終了する判断も求められます。

暴力や脅迫など、従業員の安全を脅かす行為がある場合は、安全確保を優先しましょう。犯罪行為に該当する可能性があるケースでは警察へ通報し、対応方針や法的リスクの判断が難しい場合は弁護士への相談も選択肢です。

6.対応内容を記録して従業員をフォローする

対応後は、顧客とのやり取りや判断の経緯、最終的な対応結果を記録します。

録音やメールなどの客観的な情報がある場合は、社内ルールに沿って適切に管理します。また、カスハラを受けた従業員へのフォローも欠かせません。

担当変更や休息などで負担を軽減し、必要に応じて産業医や相談窓口につなぐなど、心身の状態に配慮した対応を行います。

カスハラ対応を含む顧客対応を組織で管理する場合は、「カスタマーサポートツールおすすめ3選を比較!失敗しない選び方も解説」で紹介しているようなツールを活用する方法もあります。

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カスハラ対応で使える基本的な対応フレーズ

カスハラ対応では、相手の感情に配慮しながらも、不当な要求まで受け入れない姿勢が求められます。現場で迷わないよう、状況に応じた対応フレーズを社内で共有しておくと、担当者による対応のばらつきを抑えられます。

以下のフレーズは一例です。実際に使用する際は、自社の対応方針やマニュアルに合わせて調整してください。

相手の感情に配慮するときの伝え方

相手が強い不満や怒りを示している場合は、次のようなフレーズを使い、状況を落ち着いて確認しましょう。

  • 「ご不便をお感じになっている状況について、まずは詳しくお話を伺います」 

  • 「正確に確認するため、状況を順番にお聞かせいただけますか」

  • 「内容を確認したうえで、改めて回答いたします」

要求を断る・対応を終了するときの伝え方

要求内容が契約や社内ルールの範囲を超えている場合は、対応できない理由を明確に伝えます。暴言や威圧的な言動が続く場合も、注意を促したうえで対応を終了する選択肢があります。

  • 「申し訳ございませんが、ご契約の範囲を超えるため、追加の無償対応はいたしかねます」 

  • 「これ以上同様の言動が続く場合は、対応を終了させていただきます」

  • 「こちらでの対応は難しいため、責任者に引き継ぎます」

感情的に言い返したり、突然対応を打ち切ったりすると、状況が悪化するおそれがあります。社内で定めた対応方針に沿い、必要に応じて責任者へエスカレーションしながら進めることが基本です。

電話・メール・対面でのカスハラ対応

カスハラへの基本的な対応方針は共通していますが、電話・メール・対面では確認すべきポイントが異なります。各チャネルの特徴に合わせて、記録方法やエスカレーションの手順を明確にしておくと、担当者が判断しやすくなります。

電話では録音や通話終了のルールを決める

電話対応では、やり取りの内容を後から確認できるよう、通話記録やメモを残せる体制を整えておきます。録音を導入する場合は、利用目的や保存期間、閲覧できる担当者の範囲などを社内ルールとして明確にします。

暴言や同じ要求が繰り返される場合は、責任者への交代や通話終了の判断基準も設定します。「同様の言動が続く場合は、対応を終了します」と事前に伝えるなど、段階的に対応すると現場の負担を抑えられます。

メール・チャットでは対応履歴を残して共有する

メールやチャットでは、やり取りの記録を残し、担当者間で確認できる状態にしておきましょう。返信内容や対応日時だけでなく、暴言・脅迫などの問題となる発言も記録し、必要に応じて責任者と共有します。

「問い合わせ管理システムの選び方|機能・メリットを徹底解説」で紹介しているような管理方法を取り入れると、過去の履歴や対応状況を確認しやすくなります。

メール対応が多い場合は、「【徹底比較】メール共有システムおすすめ10選!主な機能や選び方も解説」で紹介しているシステムを活用し、担当者や対応状況を可視化する方法も有効です。

対面では従業員の安全確保を優先する

店舗や窓口で暴言や威圧的な行為が発生した場合は、従業員の安全を守る行動を優先します。相手が大声で威圧する、物を投げる、距離を詰めるといった行為がある場合は、一人で対応を続けず、責任者やほかの従業員に応援を求めます。

対応を続けることが危険と判断した場合は、安全な場所へ移動し、必要に応じて退去を求めたり警察へ通報したりする対応も検討します。

緊急時の連絡先に加え、応援を呼ぶ方法や避難経路を社内で共有しておくと、危険が生じた際にも速やかに行動できます。

企業が取り組むべきカスハラ対策

カスハラ対策として、会社や事業者は、発生時の対応策に加えて相談体制や判断基準も整える必要があります。ほかのハラスメント対策と同様に、現場任せにせず、組織全体で対応できる仕組みを構築します。

カスハラへの対応方針と判断基準を明確にする

まず、自社としてどのような言動をカスハラと判断し、どこまで対応するのかを決めます。正当なクレームとの違いや、対応を中止する基準まで明文化しておくと、担当者が迷いにくくなります。

判断基準は、要求内容の妥当性だけでなく、暴言や威圧、長時間拘束などの手段・態様も含めて整理します。

特に悪質な行為については、警察への通報やサービス提供の中止など、法令に沿った対処方針をあらかじめ定め、実行できる体制も整備しましょう。

相談窓口とエスカレーション体制を整備する

カスハラの被害を受けた従業員が、ためらわずに相談できる窓口や対応手順を用意することが必要です。あわせて、現場担当者から責任者、人事・法務などへ引き継ぐ流れも決めておきます。

相談窓口では、相談内容を正確に把握し、緊急度や対応の必要性を判断することが求められます。

暴言や脅迫、権限を超える要求など、どの段階でエスカレーションするかを共有しておけば、対応の遅れを防げます。必要に応じて、警察や顧問弁護士など外部機関へ相談するルートも確認しておきましょう。

対応マニュアルを作成して従業員研修を行う

対応マニュアルには、カスハラの判断基準、初期対応、エスカレーション、記録方法、対応終了の基準などを盛り込みます。企業のハラスメント対策として、具体的な対応方法をマニュアルに落とし込み、担当者が迷ったときにすぐ確認できる内容にまとめておきましょう。

また、マニュアルを作成するだけでなく、従業員研修を通じて対応方法を共有します。実際のケースを想定したロールプレイングを取り入れれば、判断や対応のばらつきを抑えられます。

対応方針を社内外に周知する

策定したカスハラ対応方針は、従業員だけでなく、必要に応じて顧客や取引先にも示します。Webサイトや店頭掲示などで公開すれば、企業として従業員を守る姿勢も伝えられます。

社内では、相談窓口や対応手順に加え、相談者のプライバシーを保護し、相談したことを理由に不利益な取扱いをしない方針も周知します。

従業員が安心して相談できる環境を整えることで、問題を早期に把握し、組織として対応できるようになります。

カスハラ対応では記録・共有できる仕組みを整えよう

カスハラ対応では、担当者が記録を残すだけでなく、必要な情報を組織内で共有できる仕組みが必要です。対応履歴が分散していると、担当者が変わった際に経緯を把握できず、回答や判断にばらつきが生じるおそれがあります。

記録する主な項目は、以下のとおりです。

  • 発生日時や対応チャネル

  • 顧客の発言や要求内容

  • 担当者の回答や対応内容

  • 対応にかかった時間

  • エスカレーション先と指示内容

  • 最終的な対応結果

  • 録音やメールなど客観的な記録の有無

問い合わせ履歴を一元管理すれば、過去の対応経緯を確認しながら、複数の担当者で情報を共有できます。

記録には顧客や従業員の個人情報が含まれる場合もあるため、閲覧権限を適切に設定し、必要な担当者だけが確認できるようにしましょう。

蓄積した対応事例は、カスハラの判断基準や対応マニュアルの見直しに活用できます。特に、対応が長時間化したケースやエスカレーションが遅れた事例を分析すれば、運用上の課題を把握しやすくなります。

対応事例を組織内で共有する方法については、「ナレッジ共有とは?具体的な共有方法やポイントまで解説!」も参考にしてください。

カスハラ対応のチェックリスト

カスハラ対策を継続的に運用するには、社内体制が整っているか定期的に確認します。以下の項目を参考に、自社の対応状況を見直しましょう。

  • カスハラの判断基準を明文化している

  • 初期対応の手順を決めている

  • エスカレーション先と判断基準を共有している

  • 相談窓口を設置し、従業員へ周知している

  • 対応履歴を記録・共有できる仕組みがある

  • 対応マニュアルを整備している

  • 被害を受けた従業員をフォローできる体制がある

  • 必要に応じて警察や弁護士へ相談できるルートがある

  • 特に悪質なカスハラへの対処方針を定め、社内に周知している

  • 相談者のプライバシーを保護し、不利益な取扱いを防ぐ措置を講じている

足りない項目があれば、優先順位をつけて整備を進めます。現場任せにせず、組織として継続的に見直すことが、従業員を守りながら適切な顧客対応を続けるための土台になります。

カスハラ対応に関するよくある質問

クレーマーが怒鳴ってきたときの対応は?

まずは感情的に言い返さず、相手の要求内容を確認します。暴言や威圧的な言動が続く場合は、一人で対応せず、上司や責任者へ引き継ぎます。身体的な危険がある場合は、安全確保を優先し、必要に応じて警察への通報も検討します。

カスハラのグレーゾーンの事例は?

要求内容は妥当でも、伝え方や対応時間が社会通念上の範囲を超えるケースがあります。たとえば、商品の交換要求自体は正当でも、暴言を繰り返したり長時間拘束したりすれば、カスハラに該当する可能性があります。

カスハラと判断される基準は?

カスハラは、①顧客等による言動であること、②社会通念上許容される範囲を超えていること、③労働者の就業環境が害されることの3要素を踏まえて判断します。要求内容や言動の態様、従業員への影響などを総合的に確認することが必要です。

カスハラでやってはいけないことは?

不当な要求をすべて受け入れる、担当者一人に対応を任せ続ける、事実確認前に自社の責任を断定するといった対応は避けましょう。相手の心情には配慮しつつ、判断に迷う場合は責任者へ確認することが大切です。

カスハラ対応はいつ上司や責任者にエスカレーションすべきですか?

暴言や脅迫、担当者の権限を超える要求、長時間の拘束などが発生した場合は、速やかに上司や責任者へ報告します。従業員が危険や強い精神的負担を感じた場合も、対応が長引く前に相談し、必要に応じて担当者を交代しましょう。

カスハラの対応記録は何を残せばよいですか?

発生日時、顧客の発言や要求内容、担当者の回答、対応時間、エスカレーション先、最終的な対応結果などを記録します。録音やメールなどの客観的な記録がある場合は、社内ルールに沿って適切に管理します。

まとめ|カスハラ対応は組織的な体制づくりが重要

カスハラ対応では、正当なクレームとの違いを見極め、担当者一人に負担を集中させない体制づくりが欠かせません。発生時の初動対応だけでなく、判断基準や相談窓口、エスカレーションの流れを明確にしておく必要があります。

2026年10月1日施行の改正労働施策総合推進法により、事業主は規模を問わず、カスタマーハラスメントの防止に必要な措置を講じる義務を負っています。

対応方針の明確化や相談体制の整備、従業員への周知を進め、カスハラが発生した際にも組織として対応できる体制を整えましょう。

また、問い合わせ内容や対応履歴を記録・共有できる仕組みがあれば、担当者が変わっても経緯を把握しやすくなります。過去の事例をナレッジとして蓄積し、カスハラ対応の改善や再発防止につなげていきましょう。

About RightDesk

RightDeskは、問い合わせ対応の効率化を支援するサービスです。問い合わせ内容や対応履歴を一元管理し、担当者間で情報を共有することで、対応漏れや属人化の防止に役立ちます。

カスハラ対応においても、過去のやり取りやエスカレーションの経緯を確認しやすくなり、組織として一貫した対応を進めるための情報管理に活用できます。

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