山田健弥ライター

問い合わせ管理 2024年05月13日

FAQシステム導入で顧客対応を効率化！システム5選の比較をわかりやすく解説

近年、顧客対応の業務効率化と顧客満足度の向上を目指し、FAQシステムを導入する企業が増加しています。しかし、様々なFAQシステムが販売されており、最適なシステムを選ぶのは容易ではありません。

本記事では、FAQシステムの概要、メリット・デメリット・FAQシステムの選び方と、おすすめFAQシステムの比較を紹介します。

FAQシステム導入を検討している方は、ぜひ本記事を参考にして、最適なシステムを選んでください。

FAQシステムとは？

FAQシステムとは、よくある質問と回答を整理・管理し、ユーザーの自己解決を支援するシステムです。

主に企業や製品・サービスのWebサイトや、コールセンターなどで広く活用されています。

企業のWebサイトやアプリなどに設置することで、顧客からの問い合わせ対応の負担軽減や顧客満足度向上などの効果が期待できます。

また、社内でFAQシステムを活用すると社員の疑問や問題の解決がスムーズになり、タスク処理の効率化や属人化の防止にも寄与します。

FAQシステムとチャットボットの違い

先述したようにFAQシステムは、よくある質問と回答をリスト化して提供するシステムです。

ユーザーは特定の質問に対して予め用意された答えを閲覧することができます。

一方、チャットボットは、より対話的でユーザーが自然言語で質問を入力することで、会話形式で回答を導き出します。

チャットボットは、直感的な操作で気軽に質問でき、スムーズな会話で答えを得られます。

FAQシステムとチャットボットは、それぞれ異なる強みと弱みを持っています。どちらを選ぶかは、目的に合ったシステムを選択することが重要です。

FAQシステムを導入するメリット

FAQシステムの導入により、顧客やの問い合わせに対する即時対応が可能になり、顧客満足度が向上します。

繰り返し発生する質問への自動応答により、カスタマーサポートの負担が軽減され、人的リソースをより効率的に利用できるようになります。

また、業務フローやマニュアル、規定をまとめた従業員向けのFAQシステムを導入することで、組織内の業務・方針などに関する情報をいつでも確認することができます。

これにより、業務効率の向上だけでなく従業員が自己解決する能力を高めるのに役立ちます。

さらに、24時間365日対応可能な点も大きなメリットです。

FAQシステムを導入するデメリット

FAQシステムを導入する際の初期費用がかかることやシステムの運用、更新にもコストと労力が必要です。

ユーザーからの具体的な問題や複雑な質問に対しては、FAQだけでは対応しきれない場合があり、不満につながることもあります。

さらに、適切な質問と回答の整備が不十分だと、システムの有効性が低下する可能性があります。

FAQシステムの基本機能

FAQシステムの基本機能は、ユーザーが一般的な質問に対する答えを簡単に探せるようにすることです。

FAQシステムの主な機能として、以下のようなものが挙げられます。

質問と回答のカテゴライズ
キーワード検索
ユーザーの質問履歴の保存と分析

また、管理者は新しい質問と回答の追加や既存の内容を編集・更新することができます。これにより、顧客サポートの効率を向上させ、ユーザーが迅速に情報を得ることが可能になります。

7つの観点から考えるFAQシステムの選び方

自社に最適なFAQシステムを選ぶためには、以下の7つの観点を検討することが重要です。

１．導入目的の明確化

FAQシステムを選ぶ際には、導入目的を明確にすることが非常に重要です。

導入目的を明確にすることで、どのような機能が必要か、どのシステムが組織のニーズに最適かを判断する基準が確立できます。

具体的には、顧客サービスの効率化を図るのか、従業員の内部問い合わせへの対応を改善するのかなどを明確化します。

２．利用者の明確化

FAQシステムは、誰が利用するかによって必要な機能が異なってきます。

例えば、一般消費者向けのFAQシステムと法人顧客向けのFAQシステムでは必要な機能が異なります。

一般消費者向けの場合、わかりやすい文章とシンプルな検索機能が重要です。

法人顧客向けの場合、複雑な製品やサービスに関する情報を提供する必要があるため、高度な検索機能やFAQ記事の編集機能が必要になります。

３．予算

導入費用だけでなく、運用・保守費用、拡張費用なども考慮した予算を設定します。無料トライアルやデモなどを活用して、費用対効果の高いシステムを選びましょう。

４．必要な機能

FAQシステムには、質問検索、回答作成、カテゴリ分類、FAQ編集、アクセス解析など、様々な機能があります。必要な機能を事前に洗い出し、各システムの機能を比較検討しましょう。

５．拡張性

将来的な事業拡大やFAQ件数の増加に対応できる拡張性の高いシステムを選びましょう。

API連携やデータ連携など、外部システムとの連携機能も重要です。

６．運用・保守

FAQシステムの運用・保守にかかる時間とコストを考慮しましょう。セルフサービス機能や自動更新機能など、運用負荷を軽減できる機能も重要です。

７．セキュリティ

FAQシステムには、顧客情報や企業情報などの機密情報が含まれるため、高いセキュリティ対策が求められます。データ暗号化、アクセス制御、監査ログ機能などを確認しましょう。

FAQシステム5選の比較

ここからは、FAQシステム5つとその特徴を比較します。

①Zendesk（株式会社Zendesk）

出典：Zendesk

株式会社Zendeskが提供している「Zendesk」は、世界で10万社以上に導入されているFAQソフトウェアです。

主な機能は、サジェスト検索やカテゴリ検索、コンテンツの作成・編集・公開、分析などを備えており、コンテンツエディターや履歴管理もサポートします。

月額約8,000円/IDで、FAQ管理だけでなく、問い合わせ管理、チャット、CTI機能なども統合的に利用可能です。

中小企業から大企業、スタートアップまで多様な業種で活用されています。

Zendeskについてもっと詳しく知りたい方は、こちらをご参考ください。

②Tayori（株式会社PR TIMES）

出典：Tayori

株式会社PR TIMESが提供するTayori（タヨリ）は、「フォーム・受信箱」「FAQ」「アンケート」「チャット」の4つの機能を提供するカスタマーサポートツールです。

テンプレートを活用して簡単にお問い合わせフォームやFAQ、ヘルプページを作成できます。社内マニュアルやナレッジベースの構築、アンケートの作成も可能です。

また、月額3,800円で3人から利用できます。

さらに、自社のホームページに簡単にチャットサポートを組み込むことができ、フォームやFAQと連携してリアルタイムでの対話を効果的に行うことが可能です。

1ユーザであれば無料からでも始められるので、スモールスタートにおすすめです。

③ナレッジリング（株式会社CBIT）

出典：ナレッジリング

株式会社ＣＢＩＴが提供する「ナレッジリング」は、「いつでも・どこでも・誰でもカンタンにFAQシステムをご利用できる」をコンセプトにしているFAQソフトウェアです。

一般公開用FAQとオペレーター専用FAQの両方に対応しており、「ファイル内検索」で、WordやExcelなどのファイル内のテキスト情報も検索できます。

料金の構成は月額基本料金が9,800円、追加のアカウント料金がIDごとに120円、初期設定費用が98,000円です。

④FastAnswer2（テクマトリックス株式会社）

出典：FastAnswer2

テクマトリックス株式会社が提供するFastAnswer2は、FAQを一元的に管理し、問合せ件数の削減やコンタクトセンター（コールセンター）内のナレッジ活用を支援するFAQナレッジシステムです。

企業のWebサイトや会員向けサイトなどに掲載する「よくあるご質問」などのFAQと、コールセンターなどでオペレータが参照する内部用FAQや製品情報などをまとめて管理・活用できます。

料金は、テクマトリックス社に問い合わせる必要があります。

⑤PKSHA FAQ（株式会社PKSHA Communication）

出典：PKSHA FAQ

株式会社PKSHA Communicationが提供するPKSHA FAQは、導入企業数800社以上、問い合わせ数40％以上削減を実現するFAQシステムです。

高性能な検索システムを採用しており、約7万種の概念知識と1,200万語の言語辞書を備えた『言語理解エンジン』を搭載しています。

料金については、具体的な情報が必要ですので、公式サイトから問い合わせください。

まとめ

本記事ではFAQシステムの概要、メリット・デメリット、FAQシステム比較をする際の選び方、おすすめのFAQシステム5選について解説してきました。

自社に最適なFAQシステムを導入するには、導入目的、利用者、予算、必要な機能などを総合的に判断する必要があります。

複数のシステムを比較検討し、無料トライアルなどを活用して自分に合ったシステムを選ぶことをおすすめします。

お問い合わせを効率よく対応する方法について知りたい方は、こちらの記事をご参考ください。おすすめ記事：問い合わせ対応を効率化するには？重要である理由や課題点も紹介